第40章

「優子ちゃん、本当に決めたの?」おじいさんの声もわずかに震えていた。

「はい、おじいさん」水原優子は小さく頷いた。「彼を苦しませるより、今のうちに終わらせた方がいいです」

「優子ちゃん、おじいさんは君と離れたくないよ」おじいさんの目は潤んでいた。

「おじいさん、久志と離婚しても、私はずっとおじいさんの孫娘です。これまでと変わらず、よく会いに来て、おじいさんと一緒に過ごしますから」

「久志が悪いんだ。君を大切にできなかった」佐藤おじいさんの目から涙が零れ落ちた。

水原優子も黙って涙を流していた。

「君がそこまで決心したなら、おじいさんはもう止めないよ」佐藤おじいさんは涙を拭うと、田...

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