第54章

途中、原田明がトイレに行った際、野口雅子が原田明を頼りに調子に乗っていると思っている女子たちが、野口雅子に対して露骨な嫌味を言い始めた。

「原田若様にくっついて何年も経つのに、まだただのお尻に付いた糞みたいな存在ね。厚顔無恥もここまで来ると逆に感心するわ」

「そうよね、発表会で堀川社長に十回も告白したって聞いたわよ」

「それだけじゃないわよ。女の子も好きだって噂よ」

「えぇ、野口雅子って本当に変わってるのね……」

野口雅子は首を傾げた。どうして同窓会なんかに来たのだろう?この連中は、年月を経ても賢くなっていなかった。

議論がますます耳障りになり、盛り上がっていた男子...

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