第53章
部屋のドアが開くと、この会を設けた山本社長がまず立ち上がり、笑顔で言った。「やぁ!お二人がようやく来られましたね、会社がなのか用事があるの?こんな時間まで」
「最近いくつかのプロジェクトで手一杯でして、じいさんが東城のあの土地を半月以内に確保しろって命令したもんですから」新城豪がフォローに入った。このままでは、隣にいる若様の性格からすれば、おそらく返事すらしないだろう。それでは気まずいではないか。
案の定、高橋和也は返答する気すらなく、取り繕う労力さえ惜しんでいるようだった。
給仕が彼らの席を引いてくれると、高橋和也は上着を脱ぎ、脇にいる給仕に手渡してから座った。
「高橋社長、最近は...
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