第48章

月島昇はまったく別の方向に考えが及ばず、下ネタばかり言っていた。

彼がどういう人間か、古江直樹はよく分かっているはずだ。

古江直樹は相手にせず、また一本タバコに火をつけて吸い始めた。

「ボス、何かあったんだろう?俺に話してくれよ、溜め込むなよ」月島昇は今度は真剣な表情になった。「もしかして、本家で何かあったのか?叔父さんが刑務所に入ったって聞いたぞ、ボスが送り込んだんだろう?」

古江直樹が古江明一を刑務所送りにしたことについて、月島昇は特に驚いていなかった。ボスはそういう性格だ。容赦なく、親族でも手加減しない。

だからこそ、世間では古江直樹は冷血無情で手段を選ばないと噂されていた。...

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