第50章

月島昇は贈り物を持って遠慮なく部屋に入り、言った。「江崎さん、これ全部君の体調回復のためだよ。女の子は自分に優しくしないとね」

江崎玲子がなぜ古江直樹が団地まで見舞いに来たのかを考えている隙に、月島昇はその機会を利用して贈り物を持ち込んでしまった。

「月島さん」江崎玲子は言った。「これらは高価すぎます。お持ち帰りください」

「これ全部女の子が使うスキンケア製品とか燕の巣だよ。私が持って帰って何するんだよ。使ってくれていいんだ」月島昇は笑いながら言った。「遠慮しなくていいよ。私はね、小金を使って大物に取り入ろうってわけさ。君はもうボスの心の中心にいる人なんだから、関係を良くしておくのは当...

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