第194章

まるで悪魔のようだけど、こんな話を私にしてくれるってことは、私が彼の心の中で大事な存在なのかも?

こんな重要な計画に参加させてくれるなんて、やっぱり実の兄妹だから、他の部外者とは違うんだわ。

北村優子はそう考えると、張り詰めていた体もだんだんと緩んでいった。

「お兄ちゃん、もし何か問題が起きたらどうするの?」

「問題が起きても俺がいるだろ?俺が自分を危険に晒すと思うか?」

「それに、今の急務は北村誠がやらかした穴を塞ぐことだ。塞げなければ、父上にも説明がつかないだろう?」

「実は一番いい方法は、あいつに発言権を与えないことだ。そうすれば北村誠の件も解決したも同然だろう?」

北村...

ログインして続きを読む