章 45

時間は刻一刻と過ぎていく。蒋旭はただ黙って立ち尽くしていた。自分の体の傷が少しずつ回復していくのを感じながらも、時間が足りないことを悟っていた。田敬恒は今、大量に出血しているのだ。

幸い、彼自身もかなりの回復能力を持っていたため、阿七と任太礼がまだ立ち直れないうちに、両手がかろうじて動かせるようになっていることに気づいた。急いで懐から通霊宝玉を取り出し、田敬恒の手に押し込んだ。

「おや……まだ宝物を持ってたのか!」

この行動は本来なら目立たないはずだったが、まだ手が完全には回復していなかったため、緑髪に見つかってしまった。緑髪は素早く田敬恒の手に押し込まれた玉を奪い取ると、じっくりと眺めた...

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