章 748

「お前はみんなの支柱だ。お前が崩れたら、俺たちの集まりも全て崩れる」

「もういい、話はこれくらいにしておこう。何かあったら、帰ってからゆっくり相談しよう。今一番大事なのは、お前が自分の心を立て直すことだ。帰ったら、みんなが見るのは新しいお前であって、精神的に廃人になって、闘志を失くした落ちこぼれじゃないことを願う」

言い終わると、旭兄貴は一人でタバコをくわえて先に歩き出した。林川は彼の背中を見つめ、ゆっくりと後を追った。

浩子の家の前まで来ると、遠くからフォルクスワーゲンのティグアンが止まっているのが見えた。車にもたれかかってタバコを吸っている二人の男がいる。林川は彼らを知っていた。藏獒の...

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