章 1128

「よし、これを買おう!」

「店員さん、この服を包んでくれますか!」

趙天明は店員に指示した。

このデパートの商品はすべて定価表示なので、二人は値段交渉のために口を費やす必要もなかった。

「お客様、お目が高いですね。この服は輸入品なんですよ」

「包んでくれればそれでいい。余計なことは言わなくていい」

趙天明は礼儀正しく店員の言葉を遮った。

店員は三寸の舌を振るう機会を失い、しぶしぶと口を閉じ、丁寧にその服を整えはじめた。

「合計二万九千九百九十九元になります。ありがとうございます」

店員は服をきちんと包んだ後、笑顔で言った。

「分かりました。カードは何処で使えますか?これだけの現金は持ち合わせて...

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