章 523

その時、貝宝児はベッドの縁に静かに座り、瞳を天明にじっと向けていた。いつの間にか、彼女の頬には涙が溢れ、顎を伝って豊かな太ももへと一滴また一滴と落ちていった。

趙天明は胸の内で激しく動揺した。心痛のあまり微かに痙攣し始めた心臓を手で押さえる。彼女がこんな姿を見せるのは初めてだった。この無言の涙は、号泣するよりもさらに胸を締め付けるものだった。

元々極上の美しさを持つ彼女が、このように黙々と涙を流す姿は、たちまち儚げで可憐な雰囲気が彼女から押し寄せてくるようだった。

この瞬間、趙天明は自分が何か天地をも怒らせるような大罪を犯し、このような絶世の美女を泣かせてしまったのではないかと感じた。

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