章 592

「お腹が空いてきちゃったわね」ベイ・バオアールは心配事が消え、明るい表情を取り戻した。

お風呂を済ませた二人は、すでに着替えを終えて海辺にやってきていた。

バオアールは赤い二部式の水着を身につけていた。菱形の模様が入ったその水着は、さっき二人で買ったものだ。スーツケースの中にも何着か水着はあったのだが、おそらく平均サイズで買われたものだったのだろう。バオアールはそのうちの一着からパッドなどをすべて取り外し、何とか自分の豊かな胸を押し込んだものの、息苦しさを感じて呼吸すら困難だったため、結局新しい水着を買い直すことになった。

水着には長いスカーフが付いていて、外に出た時に海風が吹いて少し肌寒く...

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