章 82

趙天明は思わず部屋に飛び込みたい衝動に駆られた。

しかし彼は知っていた。この瞬間こそ、冷静さを保ち、一切の隙を見せてはならないと。

田芳芳は着替えを済ませて出てきた。彼女の足はまだひどく腫れており、片足を引きずるように歩いてリビングに来た。その動きに合わせ、ゆったりしたパジャマの中から雪のような谷間が趙天明の目の前でゆらゆらと揺れ、彼は思わず噛みつきたいほど誘惑を感じた。

「あぁ、趙先生、まだ痛いわ」

田芳芳は骨がないかのようにソファーに身を沈め、玉のように白い長い脚を何気なくテーブルに投げ出した。彼女は頭を下げて足首をさすっている。

「趙先生、お医者さんでしょう?ちょっとマッサージしてくれま...

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