章 2190

彼のような特殊部隊の司令官は、決して簡単に他人の罠に陥ることはない。問題を感じれば、必ず慎重に慎重を重ねるはずだ。

「中佐、まずは部下を一人だけ私と一緒に中に入れてみませんか?あなたの部下が確認してから、私たちが苦労して見つけたこの洞窟に入るかどうか決めればいいでしょう?」ユリスは先ほどの恐怖から冷静さを取り戻すと、むしろ恐れを感じなくなっていた。

彼は自分の芝居が失敗すれば、間違いなく死ぬことを知っていた。どちらの側も彼を許さないだろう。だからアリ中佐が彼を信じないと見るや、思い切って中佐に一手打った。たとえアリ中佐が先に部下を洞窟に送り込んでも問題ない。ムービャオたちは重要な幹部が入っ...

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