章 2430

「カルロスもいい人だ。もし彼が悪人なら、さっき間違いなく懲らしめていただろう」

「あなたは彼を殺すの?」女性が好奇心を覗かせて尋ねた。

「殺さない。私は無辜の人間を無闇に殺めたりはしない。たとえ死に値する者でも、むやみに殺すことはない。他人の命を奪う権利は私にはないからだ。ただし、一つだけ例外がある」と安二虎は言った。

「どんな場合?」女性が問うた。

「殺そうとしている相手が、他の誰かを殺そうとしている場合だけだ。その時は人を救うために人を殺す—善人を救い、悪人を殺す」

「つまり、あなたがあの女酋長を殺したのは人を救うためで、それなのにタシケントの裁判所があなたに死刑を宣告したという...

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