章 436

「もし彼女を一人でバーに残したら、エリサは間違いなく食い物にされてしまうだろう」

「何も覚えていないわ」エリサはわざとそう言った。

実際には陸国富に自分をホテルへ連れて行ってほしかったのだ。

「本当に面倒な女だな」陸国富は急にこの女に声をかけたことを後悔し始めた。

今となってはホテルへ連れて行くしかない。

陸国富はエリサを抱き上げると、周りの男たちの羨望の眼差しを浴びながらバーを後にした。

「はぁ、今日は本当に暑いな!」

エリサは軽かったが、彼女を抱えてこれだけ歩いたせいで、陸国富は汗だくになっていた。

陸国富はエリサをホテルのベッドに寝かせると、自分は上着を脱ぎ、エアコンの下...

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