章 67
須永強は派出所から亡霊のように出て行った。会社に戻って引継ぎをすると、まずは隊長に褒められ、その後階段の踊り場に引っ張られて内情を聞かれた。須永強は木のような無表情で、結局派出所での支離滅裂で矛盾だらけの話を繰り返すだけだった。
隊長は監視カメラの映像を見ていたが、小さな画面では須永強が上着で包んでいた許主任が裸だったらしいことしかわからず、詳細は見えなかった。だから少しばかり下品な情報で鬱憤を晴らしたかったのだ。しかし須永強はやはり例の如く口が固く、「許主任は一体どうなったのか」「許主任はその時どんな状態だったのか」と聞かれるたびに、まるで黙り込んだ瓢箪のように首を振って黙り込むだけだった...
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チャプター
1. 章 1
2. 章 2
3. 章 3
4. 章 4
5. 章 5
6. 章 6

7. 章 7

8. 章 8

9. 章 9

10. 章 10

11. 章 11

12. 章 12

13. 章 13

14. 章 14

15. 章 15

16. 章 16

17. 章 17

18. 章 18

19. 章 19

20. 章 20

21. 章 21

22. 章 22

23. 章 23

24. 章 24

25. 章 25

26. 章 26

27. 章 27

28. 章 28

29. 章 29

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31. 章 31

32. 章 32

33. 章 33

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39. 章 39

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41. 章 41

42. 章 42

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49. 章 49

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51. 章 51

52. 章 52

53. 章 53

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55. 章 55

56. 章 56

57. 章 57

58. 章 58

59. 章 59

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61. 章 61

62. 章 62

63. 章 63

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65. 章 65

66. 章 66

67. 章 67

68. 章 68

69. 章 69


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