章 1018

「壊れないフォルクスワーゲンのジェッタ、修理不能の中華車」とはよく言ったものだ。確かにこのボロいジェッタは7、8年も経っているのに、山道の泥濘も高速道路も、どこでも難なく走りこなす。内装は快適とは言えないが、肝心なのは途中で故障しないことだ。それだけで十分だ。何時間もの揺られた末に、ようやく高速道路に乗ることができた。

道中ずっと、蘇婵は妙な目つきで私を見ていた。

どう言えばいいのか、審査するような目の中に少し恨めしさが混じっている。私はずっと運転に集中していたが、彼女は私を一目見ては、白い目で見るの繰り返し。おそらく先ほど蘇娜と結婚すると言ったことで、彼女の気持ちが萎えてしまったのだろう。...

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