章 373

「劉老弟、劉老弟?」

馬波は自分の心の高ぶりを抑えながら、私がドアを閉めるまで待った。そして、我慢できなくなったように、すぐさま形容もなく駆け寄ってきた。だが、私の負傷した左腕を見るやいなや、彼の目は赤くなってしまった。「どうしたんだ、お前。老弟、辛い思いをしたな……」

「馬兄さん……」

私は馬波の示すこの感情が本物だと信じたかった。深く一声、呼びかけた。

馬波は私から離れると、私を見つめて言った。「老弟、兄貴がすまなかった、本当にすまなかった……」

「馬兄さん、そんなこと言わないでください。大丈夫です、ちょっとした傷ですから」

馬波に対して、私は何の恨みもなかった。急いで慰めの言葉をか...

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