章 69

二人が起きたのはもう午後になっていた。彼女に起こされたのだ。

目を開けると、彼女がベッドの端に座り、テーブルの上で何か食べ物を並べていた。料理はすでに冷めているようだが、彼女は一口も食べていなかった。

「なぜ食べないんだ?」

私は彼女を見つめた。

「あっ、起きたの。あのね、お腹空いてなくて。実は、一緒に食べようと思って待ってたんだけど、待ってるうちに冷めちゃって……」

彼女は驚いて、きちんと座り直し、委託そうな顔で言った。

私の感情を表さない目が、彼女との視線を合わせることを恐れさせた。

「温め直してもらってくるわ」

温楠は慌てて立ち上がり、言った。

時計を見ると午後3時。思わず尋ねた。「何時...

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