章 82

私は頷いた。

ボウリング場は地下にあり、その地下室はかなり広く、数レーンのボウリングコースが設置されていた。もちろん、この時間帯に遊んでいる人は誰もいない。

片側には目立たない防犯ドアがあった。そのドアの横には椅子が並べられ、一人の男が座っていた。小貴が私を連れて入ってくるのを見ると、その手下はすぐに立ち上がって恭しく挨拶し、椅子の下にある見えないボタンを押した。

すると防犯ドアが開いた。

中に入ると別世界が広がっていた。どうやってこんな設計になっているのか不思議だった。外から見ると小さなドアだったのに、中に入ると広大なスペースになっていたのだ。

もちろん、この地下カジノはテレビで見る...

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