章 214

価格を聞いて瞬時に谷智賢の眉間にしわが寄った。心の中で罵詈雑言を吐き、このバカ野郎を殴り飛ばしたい衝動に駆られた。相手が見栄を張って1200万と切り出したせいで、自分は6000万もの損失を被ることになる。

彼の実力をもってしても、一度に6000万の損失は相当痛手だ。

その声を聞いて、周小強も眉をしかめた。

まさかこいつが飛び出してくるとは思わなかった。

現れたのは李仁孝だった。

彼は友人に誘われて玉石展を見に来ていたのだ。

李仁孝は状況を知らずに到着したばかりで、周小強の手にある玉が上等品だと見るや、この玉を手に入れたい一心で、すぐに法外な価格を提示した。

李仁孝に付き添っていたのは、彼...

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