章 216

昨夜、章樹新は堂兄の章樹仁から電話を受けた。

章樹仁は、疑わしい老坑のガラス種の原石が盗まれ、今日の賭石展に現れる可能性が高いから注意してほしいと言った。

もし事がうまくいけば、彼への見返りは必ず用意すると。

その見返りについて、章樹新はさほど気にしていなかった。彼が章樹仁の依頼を引き受けたのには二つの理由があった。一つは、この件を利用して章樹仁との関係を深めたかったからだ。

彼はある場所で大物に恨みを買い、白馬市というような小さな町に左遷されたが、もちろん納得していない。コネを使って、元の場所や他の大きな地級市あるいは副省級都市に戻る方法を探していた。

そして章樹仁はまさにそのようなリソース...

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