章 131

「この中のどちらかでしょうか?」賀宜年は長い間品定めして、二つを手に取って傅白に見せた。

電話越しでは傅白も見分けられない。「平安結びの隣の一番目の珠に番号が刻まれているから、その番号を教えて」

「27と26です」

「年年、目が利くね」傅白は笑いながら言った。「でも、どちらも違うよ」

賀宜年が更に探し続けていると、傅白はマネージャーに会議に呼ばれた。立ち去る前に賀宜年に告げた。「他のものも見てみるといい。ヒントがあるから」

賀宜年は標本集と錦旗を取り出して暫く眺めると、ようやく傅白の言うヒントを発見した。

貝殻のマーク。

錦旗の署名の下、標本集の最後のページ、賀宜年は同じ貝殻のマ...

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