章 150

最後に、また湿り気を帯びた混沌の一夜が過ぎた。

翌日目を覚ますと、賀宜年は体中が痛んでいた。アルファはまだ隣で気持ちよさそうに眠っている。腹立たしくなった賀宜年は、彼の鼻をつまんで起こした。

「ねんねん……」傅白の声は低く掠れていた。「どうしたの、宝物?」

そう呼ばれたオメガの指が軽く震え、一声鼻を鳴らした。「あなたのやったことを見てごらんなさい」

まるで毛を逆立てたくても甘えることしかできない猫のようだった。

傅白が目を開けると、賀宜年の腕に新旧入り混じった愛の痕が鮮やかに残っているのが見えた。

「ごめん」アルファはすぐに謝った。「僕が悪かった、昨日は飲みすぎた」

賀宜年は彼を見...

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