章 37

「……小焰。」

陳豫はため息をついた。それ以外に何も言葉が出てこなかった。陳焰は長い間彼を抱きしめ続け、「僕と離れないで、結婚しないで、愛してる、兄さん」とずっと言い続けていた。

「じゃあお前は一生兄さんと過ごすつもりか?そうしたら陳家は断絶してしまうぞ」

「なぜダメなの?兄さんがもう一人子供を育てたくないなら、僕はもっと無理だよ」

陳焰は手を放し、振り返った陳豫と視線を合わせた。漆黒の瞳孔は底知れず、恐ろしい渦のようだった。彼は言った。「兄さん、もし僕が兄さんだったら、言葉も話せない赤ん坊なんて最初から引き取らなかった。ただ放っておいて自然に消えるのを待つだけ。だから僕も絶対に……」

「じゃ...

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