章 43

「お守りだから、きっと効くでしょう、まあ実は私もそういうの信じてないけど」

信じてないの?じゃあなぜ頼んだの?

「でも仕方ないじゃないか。私は医者じゃないんだから、お前が病気になったら、何もできない。医者に任せるしかない。でもやっぱり何かしたいんだよ。そうしないと落ち着かないし、自分が罪を犯したような気がする。私はお前の兄だぞ、何もしないなんてあり得ないだろう」

「できることなら、本当はお前の代わりに何でもしてあげたい。お前が大人にならなくていいように、辛い思いをしなくていいように。でもそうしたら、お前はきっと脆くなる、傷つきやすくなる。でも大丈夫だと思ってた。だってお前には兄貴がいるから、傷...

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