章 125

天佑国の使臣の家来たちは慌てて地に伏して頭を下げ、次々と使臣がなぜ突然凶行に及んだのか知らないと申し立てた。

大斉や姑夜が武を重んじるのとは異なり、天佑はずっと商道を営み、列国の争いに巻き込まれることなく数十年を過ごしてきた。敵対する二国が戦争中であっても、天佑の商隊は両国の都市を往来し、高値で物資を売買して莫大な利益を得ていたのだ。

天佑が大昭の新帝即位間もない時期に、表向きは天子に酒を献上しながら、実は天子の重臣を暗殺するという愚かな計略を用いるはずがなかった。

百官たちも不審に思い、右相の梅以瑾が先に口を開いた。「陛下、この件は不審でございます。天佑のやり方とは思えません。どうか大...

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