章 1

「あっ……んっ……」

部屋から漏れ出る艶めかしい喘ぎ声。ベッドの上の女性は上半身の柔らかな双丘を震わせ、一つ一つの動きに身体を震わせながら、両脚をきつく閉じ、呼吸が荒くなっていた。

彼女の顔は朱に染まり、まるで茹で上がった海老のようだ。

女性は自分の内に燃え上がる熱を必死に抑えようと、下唇を強く噛み締め、声を出すまいと耐えていた。

しかし、その情欲に潤んだ瞳だけは抑えることができず、目尻から生理的な涙が次々と零れ落ちていく。

「んっ……うぅ……」

彼女の口から漏れる嬌声が次々と聞こえ、僕は顔を赤らめ、心の中で小さな猫が爪を立てているかのような落ち着かなさを覚えた。僕自身も辛くなってくる。

しかし、これは決して艶めかしい光景ではない。

実際は、僕が母親に薬を塗っているだけなのだ。

母は今でも色気があり、父とは何年も前に離婚している。長年、僕という一人息子を連れて暮らしてきて、家には僕たち二人だけだ。

離婚前の母はとても保守的で、過度な振る舞いなど一切なかった。

ところが最近、母に変化が見られるようになった。

ずっとオープンになり、最近は薄手のキャミソールとショートパンツ姿で家の中を歩き回り、すっかり大人になった息子の僕の存在など気にも留めていない。

今、母に薬を塗っているのは、先ほど薄着のまま外に洗濯物を干しに行き、台から誤って落ちてしまったからだ。足と背中に赤い痣ができ、痛みで目に涙を浮かべている。

今この瞬間、彼女はベッドに横たわり、僕は彼女の足元にしゃがみ込み、軟膏を手に取って足に塗っている。

正直なところ、離婚後の母は驚くほど美しくなった。以前の地味な主婦の面影は全くなく、全身から輝きを放ち、何歳も若返ったように見える。

今や四十代半ばなのに、まるで若い娘のようで、肌の艶やかさも際立っている。

僕は母の可愛らしい足を持ちながら、溜息をついた。「高いところに上らないでって言ったじゃないか。僕が帰ってからやればよかったのに、何を急いだんだよ」

母は哀れっぽく僕を見上げ、涙を浮かべた瞳で言った。「あなたの負担を少しでも減らしたかっただけよ。そうしないと、仕事から帰ってきてからまた片付けなきゃいけなくて、疲れるでしょう?」

この言葉に僕は返す言葉もなく、ただ首を振って、母の言い分を受け入れるしかなかった。

最後の箇所まで塗り終えると、僕はこの心を乱す足を離し、顔をそむけた。母の魅力的な体つきをこれ以上見ないようにするために。

こういう時、自分が人間として最低だと感じる。

どうして自分の母親に対してこんな気持ちを抱くことができるのか?

しかし正直に言うと、僕がこれほど必死に耐え、母への妄想を抑えているというのに、すでに母に対して邪な考えを抱いている人間がいたとは思いもしなかった。

しかもその人物は、僕の幼馴染の周通だったのだ!

周通の母親は趙婷といい、母の親友だった。

趙婷もシングルマザーで、二人はとても仲が良く、いつも一緒にいたため、僕と周通も幼い頃から一緒に育った。

母は服を着直すと、不満げにベッドから起き上がり、スリッパを履いて外に出ようとした。

「どこに行くの?」

「趙おばさんのところよ。痛くて死にそう。ちょっと話してくるわ」

母はまるで少女のような口調で言い、僕はあまり気にせず、

道を譲って母を行かせることにした。

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