章 1125

「今夜は、ここに泊まらせてもらうよ」と私は気まずそうに笑いながら言った。

萱萱は何も言わず、ただ妖艶に微笑んだ。その笑みには、あまりにも強い誘惑力があった。彼女は白く細長い指を伸ばした。長い爪には赤いマニキュアが塗られており、その爪先でストッキングを履いた太ももをゆっくりと撫で上げていく。私の視線も自然とその動きに吸い寄せられていった。やがて太ももの付け根近くまで来たとき、萱萱は動きを止め、口元の笑みも消えた。「ここに残るって言うのは、そういう考えがあってのことでしょ?」

彼女が受けてきた様々な訓練の中に、人を誘惑する技術が含まれていたことは間違いない。

私は刺激されすぎて慌てて視線を外...

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