章 1223

「これが今まで、何事もなく過ごせた理由なんだ。運が良かったわけじゃない。俺たちには後ろ盾がある。とてつもなく大きな後ろ盾がね」

「認めざるを得ないけど、兄貴がいなかったら、とっくに警察に一網打尽にされてたかもな」

「俺も一つの道理を悟ったよ。社会の荒波を経験してないなら、社会の闇に首を突っ込むべきじゃない」

「俺と白楽、旭兄貴はそれぞれ拳銃を一丁身につけ、さらにナイフも隠しておいた。こういうものは、いざという時に役立つんだ。経験を積むほど、慎重になってくる。何をするにしても、俺は常に二手構えで準備しておきたいんだ」

「先に進むと小道があるが、車は通れても目立ちすぎる」

「俺たち一行は...

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