章 1227

「ワンワンという激しい吠え声が耳障りで、心臓がバクバクと激しく鳴り、極度の緊張状態に陥っていた。拳銃を握る手のひらは汗でびっしょりで、これは少しも大げさな表現ではない。ウズラは黒い犬の一味の凶暴さを何度も強調していたため、私たちの潜在意識には『姿を現した瞬間に命がけの戦いになる』という考えが刷り込まれていた。結局のところ、どちらも首一つで生きている身だ」

銃が出れば、誰も弾丸一発を受けたくはない。私も怖かった、本当に怖かったのだ。

「大きな鉄の門の外に立ち、周囲を見回した。ここへの出入りは一本の道しかなく、他にあるかどうかは分からなかった。兄貴には本当に感心する。こんな隠れた場所まで探し出...

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