章 1417

「目を開けたいのに開けられないという感覚が、私を窒息させそうだった」

「彼はどういう状態なの?」

「重度の脳震盪だ。留置所で殴られたんだ。確か軍の連中だったらしい。早めに搬送できたからよかったものの、もう少し遅れていたら手の施しようがなかったろうな。医者ですら、こいつは命拾いしたと言っていたよ。あれだけの暴行を受けても生き延びたんだからな。だが楽観はできん。いつ目覚めるかも分からない。結局は脳を痛めているわけだからな。搬送された時にはすでに頭蓋内出血を起こしていた。本当に命が強いよ、これだけのことを何度も乗り越えてきたんだから」

「江峰の方は?」

「あちらは分からん。特に過激な反応もな...

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