章 586

「そう思うと、すぐに準備に取りかかった。今夜こそは思いっきり頑張らなきゃと心に決めて。まずはあのセレクトショップでピエロのマスクを買い、次にバイアグラを数錠購入して、あとはじっくり待つだけ。」

「時間はゆっくりと過ぎていき、あっという間に夜の8時になったが、麗姉さんからの電話はなかなか来なかった。」

「じりじりとした待ち時間の中、数分おきに時計を見てしまう。」

「10時を過ぎても麗姉さんからの電話はなく、不安になってきた。もしかして、ドタキャンされるのか?それとも、また気が変わったのだろうか?」

真夜中近くになって、携帯が震えた。

「麗姉さんからメッセージが来た:ピエロさん、逸客ホテ...

ログインして続きを読む