章 666

「だが、このまま戦い続けて本気になったら、両方の連中が殺し合いを始める」

「三爺もまだ良心があるんだ。二龍がここまで命がけで戦うのを見たくなかったんだろう。だから心を鬼にできず、裏社会のルールで解決しようとしたんだ」

「俺は何度か息を切らしながら、目の前にいる自分より何周も年上の三爺を見た。こうして腹を割って話してみると、あれほど憎んでいた気持ちも少し和らいでいた。とはいえ、解決すべきことは解決しなければならない。深く息を吸い込み、全身の筋肉を引き締めた。最後に『あああっ!』と叫び声を上げ、野球バットを振りかざして三爺に向かって突進した」

「三爺は退かず前に出て、ナイフを振り回した。二人とも避...

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