章 673

「三爺が倒れたってことは、小物たちがうろちょろし始めるってことだ。酒場には女だけが残ってる、心配だな」

指示を終えると、旭兄は部下を連れて立ち去った。

俺は白楽と目を合わせ、部屋のドアを押し開いて中に入った。三爺は精神的にかなり疲弊しており、昨夜は一睡もしていないようだ。まあ、彼の立場なら俺だって寝る気にはなれないだろうが。

にこやかに三爺を見つめ、「どうぞ」と声をかけた。

三爺は潔く立ち上がった。終始協力的で、抵抗の意思など微塵も見せなかった。階段を下りる時も俺たちと冗談を言い合い、開き直ったというか、諦めがついたようだった。

内心、彼の達観さには感心した。俺だったら、おそらく精神...

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