章 707

「どうやら、耗三が刑務所に入ったことに彼女は少しも悲しんでいない。それどころか、彼女の様子を見ると、むしろ解放された感じがある」

しばらく考え込んだ後、私は突然悟ったように目の前の女性を見て、くすくすと笑った。「あなた、私に感謝すべきじゃないですか?」

女性は私をじっと見つめた。「どういう意思?」

私は笑いながら言った。「だって私があなたの大きな手助けをしたからですよ。あなたがずっと捨てたいと思っていた重荷を取り除いてあげたんですから」

女性は少し笑ったが、何も言い返さなかった。

続けて私は尋ねた。「あなたの二番目のお兄さんはそんなに力があるのに、どうして耗三さんを助けなかったんです...

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