章 8

「うーん……あの……あまり手入れはしてなかったわね……小通、あなたこういうことも出来るの?」

周通は軽く笑い、その両手を背中から前胸へと滑らせながら言った。「もちろんですよ。そうでなきゃマッサージ師なんて務まりませんから」

「おばさん、うちの母が前に言ってたこと、間違いないですよ。僕を信じて、一度マッサージさせてください。きっと気持ち良くて天にも昇るような気分になりますから」

彼がそう言いながら、その両手が突然母のどこかのツボを押したのか、母は一瞬全身を震わせ、か細く驚きの声を上げた後、体を揺らしながら周通の腕の中に倒れ込んだ……

柔らかな香りのする女性が抱きとめられ、周通はなんと母をお姫様抱...

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