章 869

「私だけじゃなくて、彼女の貯金も実家に送ったんだ。俺の金はほとんど全部彼女に任せてた。命に関わる大事だからな。金がなくなっても稼ぎ直せるが、人がいなくなったら本当にいなくなるんだ。誰だって身内くらいいるだろ。こういう事態になったら、俺にもどうしようもない」

「刚兄貴、俺を困らせるなよ。貸してくれるのか貸してくれないのか、はっきり言ってくれよ」

私は笑いながら頷いた。「貸すよ、もちろん貸すさ。こうしよう、とりあえず三万貸してやる。だが、お前は旭兄貴や笑笑たちに金を借りるのはもうやめろよ」

白楽は顔をパッと明るくして、慌てて頷いた。「わかった、約束する。この三万は給料から差し引いてくれていい...

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