章 877

彼が車から降りるやいなや、急いでこちらへ駆け寄ってきた。

「峰兄貴、峰兄貴はどうなったんだ?」

「うずらは明らかに様子がおかしかった。異常なほど緊張して、何も言わずに江峰を背負うと病院へ駆け込んだんだ」

「俺も車から降りて、数歩走ったところで目の前が真っ暗になって、そのまま地面に倒れ込んで意識を失ってしまった」

「とにかく疲れ果てていて、体中が痛かった。本来なら病院を出たばかりで、医者の話では俺の怪我は良くても半分しか回復していない状態だった。何とか自力で動けるようになったとはいえ、退院できるレベルではなかったんだ。でも俺は我慢できずに、病院の反対を押し切って無理やり出てきたんだ」

...

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