章 749

「まったく、厄介なことに。トイレからはパンパンと音が響き、愛の営みの声が漏れ続けてくる。いらつく原因にもってこいだ。今や部屋には二人が寝ているし、トイレでは二人が行為中。目が冴えて何もすることのない自分だけが残された」

浴室からの戦いの音はますます大きくなり、横で豚のように寝ている孫偉を見やると、羅馨はますます不機嫌になった。

この夜の出来事を思い返し、羅馨は自嘲せずにはいられなかった。自分は陳欣然と孫偉を引き離そうとあらゆる手を尽くしたのに、結局は王博に都合よく利用されただけ。おまけに途中でキスまでされてしまった。実に腹立たしい。

耳に入ってくる趙茹の抑えた、それでも聞こえる声に、彼女...

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