章 487

「厨房を出たんだが、なんだか胸が重くて、落ち着かない気分だった。

今日の私のための祝いの席に青月がいないことが、大きな喪失感と深い後悔を私の心に残していた。

今日の料理は豊富で、みんな楽しく飲み食いしていた。特に萍は、心からの喜びが顔全体に溢れていた。

「今日はあたしの亭主が昇進した日だし、あたしの家の大事な日でもあるから、みんな思いっきり食べて飲んでね、ふふふ……」と萍が言った。「あたし、今日は本当に嬉しいの。楓お兄さんは夫だけじゃなくて、あたしの憧れの人でもあるし、手本で、学ぶべき模範なの。楓お兄さんのことを誇りに思ってるわ」

「もういいよ、萍。おだてるのはやめろよ。自分で自分を褒めるよう...

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