章 2820

彼はまるで急いでいた。張薇があの馬鹿に台無しにされるのではと心配で、今夜は自分のものにしなければならないと思った。

洞房の入り口に着くと、軽くドアを押してみたが、鍵がかかっていた。

「張薇はあいつに手を出されたんじゃないだろうな?」私は焦り、いつも持ち歩いている小道具を取り出し、ドアの鍵を開けた。

ドアを開けると、部屋には赤い「喜」の字が貼られ、赤い蝋燭が灯され、新婦の張薇がベッドに座っていた。一方、馬鹿な新郎はソファーでぐっすり眠っていた。

「金水兄さん……あなた……どうしてここに?」張薇は金水を見るなり緊張した様子だった。これは新婚初夜だ。誰かに見られて私との関係がバレたら、大変なことにな...

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