章 1369

商売は暇で、毎日それほど忙しくもなく、会社で帳簿を確認し、書類にサインをして、ぼんやりと一週間が過ぎていった。

十五日、会社は午後早めに退社することを決め、社員全員が家に帰って元宵節を祝えるようにした。

妻とも相談済みで、仕事が終わったら早めに帰り、食事をしてから彼女と一緒に街を歩いて提灯を見物することにしていた。

珍しく妻が望みを持っていることだし、しかも元宵節だから、当然叶えてあげなければならない。

時間がちょうど良さそうだったので、荷物をまとめた。少しの特権を使って、早退することができた。

帰り道、突然電話が鳴った。少し不思議に思い、妻が待ちきれずに催促の電話をかけてきたのかと思...

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