章 220

「それで、誰なのか、死を恐れない人間が…まあ、前提として、俺に敵対してるのが誰なのかを教えてほしいものだがな」

唐暁怡の別荘は確かに広かったが、どれだけ広くても一軒の家に厨房はひとつしかない。トイレのように好きなだけ設置できるものではなく、十分な広さがあればそれで事足りる。しかし、その広さがどれほどであっても、中に人がいれば、後から入ってきた者が気づかないはずがない。

例えば今の羅桓のように、エプロンを着けて野菜を洗っている張航の姿を目にし、一方の張航も足音を聞いて顔を上げ、入ってきたばかりの羅桓と目が合って…

「なぜお前が?」

またしても同時に発せられた言葉。ただし今回は張航と羅桓と...

ログインして続きを読む