章 273

「いきなり彼女のズボンを引っ張って触るだけなんだ。もし俺も彼女にそんな恥ずかしい言葉を言ったら、きっともうぐちゃぐちゃに溶けてしまうだろうな」

義理の妹に目配せして、後で埋め合わせをすると合図を送った。電話の向こうの音を聞きながら、葉玲が俺たちを変態だと思って電話を切るかどうか確認した。

携帯の画面ではまだ通話中を示していて、葉玲も電話を切る選択はしていなかった。電話越しに彼女の方からはかすかにごそごそという音が聞こえ、彼女の呼吸も少し荒くなってきたようだ。

俺は葉玲の状況を想像した。

葉玲はきっと俺が先ほど言った挑発的な言葉に感情を動かされているはずだ。彼女はきっと真剣に受話器を耳に...

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