章 1650

二人は車を捨てて歩くしかなかった。

如夢は足の捻挫がまだ完全に治っていなかった。彼女は無理をして一里も歩かないうちに、足を引きずって耐えられなくなった。

そこで王鉄蛋はまた彼女を背負って歩き始めた。如夢は一晩ろくに眠れず、午前中にはお経を読んで精神を消耗していたため、いつの間にか王鉄蛋の背中で眠りについてしまった。どれくらい時間が経ったのか、彼女は揺れで目を覚まし、王鉄蛋が速いペースで走っていることに気づいた。

「どうしたの?」

「運が悪い、もうすぐ雨だ」

「あ」如夢は顔を上げて見ると、空はさらに暗くなり、小さな雨粒がすでに降り始めていた。

「どうしよう?」

「来る時に、この辺に廃れた煉瓦窯が...

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