章 2703

「お兄さん、私が運転手じゃないですか?そのままついていきますよ」

「今は必要ない。お前の腕が上がったらな。明日、県の町に戻って大虎に報告しろ。車の運転や雑用をやらせるだろう」

「お兄さん、県の町に戻らずに、このまま市に残れませんか?」

「市の会社で働きたいのか?それもいいだろう。龍海に言っておく。どうせこっちも人手が足りないしな」

「そうじゃないんです、お兄さん。クラブで働きたいんです」

「クラブ?」

「大勇さんが働いているあのクラブです」

「お前、大勇に会ったのか?」

「はい、会いに行ったんです。大勇さんから聞いたんですが、クラブのオーナーはお兄さんの親しい友人で、警備員たちも会社から派遣さ...

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