章 526

私は立ち上がり、少し緊張した。

ドアが開き、一人の女性が入ってきた。

太った中年女性だったらどうしようかと心配していたが、意外にも三十歳前後の女性で、おしゃれな服装に整った顔立ち、完全な美女だった!

途端に精神が引き締まった。

「お姉さん、こんにちは!」小玉が恭しく呼びかけ、お辞儀までした。

小玉は先に言っていた。来店するお客さんは、年齢に関わらず全員「お姉さん」と呼び、苗字は付けないと。

その美女は私を一瞥すると、すぐに驚いた様子で言った。「人が変わってるわね。部屋を間違えたかしら?」

小玉は丁寧に尋ねた。「お姉さん、どの番号のセラピストをご希望ですか?」

「88番よ!」美女が言った。

「お...

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