第18章 地位がとても高いですね!

まったく、当てにならないんだから! 早足から駆け足になりながら、藤堂蓮は心の中で父親に悪態をついていた。

三階の廊下にたどり着いたものの、藤堂蓮は母がどの部屋にいるのかわからない。電話をかけてみようとしたその時、廊下の突き当たりで父親がドアをノックしているのが見えた。

挨拶回りを終えた藤堂彰は、相沢夫人に小林穂乃香の居場所を尋ね、三一〇号室にいると知るや否や、すぐに駆けつけたのだった。

藤堂蓮は息を切らしながら藤堂彰のもとへ駆け寄る。その背後には数人の若い少年たちが続き、さらにその後ろには相沢夫人をはじめとする社長夫人たちが一団となってついてきていた。

これは一体どういうことだ? 藤堂...

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