第254章 良い手を台無しにする

「今日の授業は身が入らないかと思ったけど、逆にいつもより真面目に聞いちゃった」

 望は車の窓の外を眺めながら、ぽつりと呟いた。

「先生が授業してる時は考えなかったのに、今こうして学校が終わって朔に会うと、また考えずにはいられない。なんであの人たちはあんな嘘をつくんだろう? どうして僕たちが信じると思ったのかな?」

 まさか、合宿所で騙された印象が強すぎて、父さんと穂乃香は自分の頭が悪いとでも思っているのだろうか?

 望の心には、見くびられたという反骨精神が湧き上がっていた。だからこそ、真面目に授業を聞いて、自分が頭脳明晰であることを証明してやらなければならないのだ!

 穂乃香としては...

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